ある夏の炎天下、父母が口をそろえて言う。
「こんなに乾燥が続いたらガゼツ(ガジュツのことを島人はこういう)が大きくならない。」
そう言っていたので神頼みする事にした。
具体的には龍神さまへのお願いだ。
2,3日経った頃、恵みの雨が降った。
縦横無尽に稲光が走る。
いたるところで落雷が起こる。
ここぞとばかりに雨を降らせる。
ついには島の発電所まで直撃して全島停電になってしまうほど。
先日、島で一番大きなガジュツ工場の婦人と話をさせてもらった。
やはり龍神さまに台風での被害が少ないようにとか、長年にわたりお願いしているそうだ。
そういう陰に隠れた想いもありがたいものであると思った。
とにかく全ては縁起深いものであり、自他の壁は無く万物はひとつである。
ここ屋久島にいると、特にそれを感じる。
人間はいかに小さい存在なのか。
昔はきっと日本中でもそれを日々体験していた事だろう。
現代人もその事だけは心に留め、謙虚に生きて生きたいものである。
